子供の指しゃぶり|長岡歯科ブログ

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子供の指しゃぶり

子供の指しゃぶり

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指しゃぶりは赤ちゃんがお母さんのお腹の中いる胎生期から始めていることが明らかとなっています。

指しゃぶりは、生後23ヶ月頃からみられ、生後4ヶ月までは無意識に吸っていることが多いです。

5ヶ月頃には物を手に取ってしゃぶることによって形や味などを学習していると考えられています。

1歳以降になると物を使って遊ぶようになり指しゃぶりへの意識が薄れ、退屈な時や眠い時だけ指しゃぶりが見られるようになります。

生後1歳くらいまでの指しゃぶりは、本能による生理的なもの(※1)でほとんど害はなく、気持ちを落ちつけたり(※2)、周囲のものを確認したり(※3)している行為なので特に気にする必要はありません。


※1

唇に触れたものに吸いつくという本能(=原始反射)。

生まれてからすぐにお母さんのおっぱいを吸うことができるのは、この本能(原始反射)があるからです。指しゃぶりはその本能のあらわれだといわれています。

※2

「眠い時」「退屈な時」「寂しい時」など少し不安定になり、心を落ち着かせたい、安らぎたいと思っているタイミングに無意識のうちに指しゃぶりを始めます。

指しゃぶりをすることで何となく落ち着く、安心できる一種の精神安定剤の役割をしていると考えられています。

※3

赤ちゃんは口に何でも持っていきますが、これは、口を使って、いろいろなものを確認しているのです。

手が自由に動かせるようになると、手を口にもっていって盛んに指をしゃぶるのは、自分の手を確認している行為だと思われます。

 

しかし、指しゃぶりは、成長過程で必要な行動ですが、長期間続くと口腔健康や歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。

 

具体的に

 

☑️出っ歯や開咬(かいこう)、交叉咬合(こうさこうごう)などの不正咬合

☑️歯列の横幅が狭くなる狭窄歯列弓(きょうさくしれつきゅう)

☑️上下の顎の位置が不安定になる

☑️いつも口を開ける癖がつく

☑️言葉の発音が悪くなる

☑️顔立ちに影響が出る

☑️しゃぶっている指に与える影響

 

などがあります。

 

一概に指しゃぶりをやめさせるべきということは言えませんが、、

3歳までの指しゃぶりは、無理に矯正せず見守ってあげてください。

 

3歳を過ぎると保育園や幼稚園で友達との集団生活に関心を抱くようになり、指しゃぶりする癖も徐々に減っていきます。

しかし環境の変化などで、今まで以上に指しゃぶりをしてしまうお子さんもいます。

 

その場合は指しゃぶりを無理に止めさせるのではなく、お子さんの不安・ストレスを取り除くよう環境を整えてあげることから始めるのもいいかと思います。

 

その後、6歳以降の指しゃぶりはなにかしら影響を及ぼす可能性があるため、対応を考える必要があると言われています。

 

そこでどのような方法が効果的なのか、実際に行われている5つの方法について解説します。

 

1️⃣怒ることなくゆっくりと言い聞かせる

指しゃぶりが気になる場合は、まず、その子に指しゃぶりが口腔内に悪影響を及ぼすことをわかりやすく話し、自覚をもたせることが大切です。怒らずにゆっくりと愛情をもって言い聞かせましょう。

枕やお気に入りの人形を抱きしめるなど、こどもが安心できる方法を別に見つけることで、指しゃぶりの癖を自然に改善できることもあります。また、規則正しい生活習慣を心がけ、ストレスを軽減することも有効です

 

2️⃣指しゃぶりをしなかったら褒めてあげる

この方法は、前向きな声がけが鍵となります。指を口に入れることを制止するのではなく、口に入れなかったときに褒めることで、こどもは自分の行動を自らで修正しようとするでしょう。

 

3️⃣運動を積極的に取り入れてみる

運動はストレスの軽減に役立ち、ストレスはしばしば指しゃぶりの原因となります。具体的には、こどもが楽しめるスポーツや、遊び場での運動などを通じてストレスを発散させましょう。運動を通じて口や手を忙しく動かすことで、指しゃぶりの機会を減らすことも可能です。

 

4️⃣手遊びをたくさんする

手遊びによって、手元のコントロール能力がアップし、無意識に手を口にもっていくことを抑制する力が身につきます。

室内遊びの工作や絵を描くなど、手を使う活動も指しゃぶりの解決に役立ちます。

 

5️⃣スキンシップを多く取る

指しゃぶりは安心感を得るための行動の一つと言われています。

子供に安心感を与えるために、スキンシップを多めに取ることが大切といえるでしょう。抱きしめたり、手をつないだりすることで、こどもは親から愛情や安心感を得られ、指しゃぶりの頻度を減らせる可能性があります。

 

そして、一緒に手洗いを行なうなど、日常的な衛生習慣を身につけさせることも大切です。

 

繰り返しになりますが、指しゃぶりはある程度の年齢までは自然な行動であるため、気にする必要はありません。しかし長期間続くと子どもの口腔健康に悪影響を及ぼす可能性があるので家庭での管理、ストレス管理、ポジティブな強化、そして必要に応じて歯科医師との相談を通じて、指しゃぶりの習慣を管理し、その影響を最小限に抑えることが大切です。

 

なにか不安に思うことや気になることありましたらいつでもご連絡ください♩♩

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