歯が浮いてるような気がしたら
なんとなく歯が浮いてるような感じがする、
そういった経験はありますか?
経験したことのある方はご存知かもしれませんが、
浮いたような感覚は痛みとは違い、なんとなく嫌な感じがする程度のこともあり、あまり気に留めずに気づいたら治っていることもありますよね。
しかし中には虫歯よりも深刻な状態になってしまっているケースもあります。
まず私たちの歯は、歯槽骨という顎の骨に埋まっており、歯根膜と呼ばれる組織で繋がっています。
歯根膜は、噛んだ時に骨や歯へかかる衝撃を和らげるクッションの役割や噛んだ時の硬さや感触といった感覚や刺激を脳へ伝えています。
「歯が浮いている感覚」というのは、この歯根膜が何らかのダメージによって、血行障害を起こしていることが原因として考えられます。
では具体的に、どういったダメージによって歯が浮いた感覚がするかいくつか挙げていこうと思います。
▶︎歯肉炎、歯周病
歯と歯茎の隙間に歯周病菌が増殖し、歯茎の炎症を起こし(歯肉炎)、そこからさらに状態が悪化すると歯を支えている骨を溶かします(歯周病)。
歯茎が腫れて炎症を起こしていたり、歯茎に膿が溜まってしまったり、支えている骨が頼りなかったりするために、歯が浮いたような感覚が生じるのです。
▶︎食いしばり、歯軋り
歯軋りで過度な力が歯と支えている骨にかかることで、歯根膜が引っ張られたり伸ばされたりと負荷が大きすぎることで歯が浮いたような感覚になります。
▶︎ストレスや疲れ
ストレスや疲れにより、体液の流れが悪くなります。
血液やリンパの流れが悪くなり、頭痛や肩こり、疲労感などを引き起こします。
風邪をひいたり、体が弱ったりすると、普段はバランスを取れているものが抵抗力や免疫力が低下することでそのバランスを保つことができなくなり、「歯が浮いている」と感じることがあります。
▶︎ホルモンバランスの乱れ
特に女性の場合ですが、ホルモンバランスが崩れやすいタイミングで歯が浮いたような感覚が出る場合があります。
月経がくる前後は、何もない時に比べてホルモンのバランスが崩れやすくさまざまな違和感を感じやすいときです。
他にも、出産前後や生理が終わるころの更年期も、普段とは違う感覚が体のあちこちに出てきます。
▶︎歯の治療後
虫歯が進行してしまい、それが神経まで炎症が及んだ場合、その神経を取らなければいけなくなります。
歯はその神経をとると、その刺激により歯根膜に血液やリンパ液が集まり、悪い状態を回復させようとします。
そのため歯根膜は厚くなり、歯が浮く感じがすることがあります。通常、神経を取った歯が浮く状態は細菌によるものではなく、また一過性のものが多く、2~3日、長くても1週間くらいで治まります。
予防や改善方法としては、
まず徹底したプラークコントロールが挙げられます。
歯周病の治療の基本は、歯科医院での定期検診による歯磨きとプラークコントロールです。
ポイントは、細菌の塊であるプラークをいかにしっかりと除去し、付着させないかということです。
毎日の歯ブラシは欠かさず丁寧にしてあげましょう!
疲労やストレスはなかなかご自身で気づきにくいところもありますが、体調の変化を感じとり、休息を取ったり、適度に運動をして、リフレッシュを心がけてみてください!
歯軋りなどに関しては、マウスピースを使ってあげたりして力を逃してあげることが最善かと思います。
浮いたような感じというのはもしかしたら何かしらのサインかもしれませんので、まずは歯ブラシを見直しいつもよりも丁寧にしてあげたり、しばらく歯科医院でのクリーニングをしていないなと思うようであれば、定期検診をおすすめします!